静かなホテル

静かなホテル

昨日から、今日は朝早く起きて順番にマットを洗おうと決めていました。フローリングで脚を挫きやすい愛犬チェルの為に我が家ではどのお部屋にもマットを敷き詰めていて、その作業はほぼ1日を要する重労働です。でもそんなことよりお日様の下で乾いた良い香りのマットを取り込む気持ち良さはやめられません。週末ありがとう、お天気ありがとう、動ける私にありがとう、そんな気持ちです。

 

家事が一段落したので、夕方1階のタバコ部屋に降りてみました。この時間は満席で出入りも激しく、ちっとも落ち着かないのですが・・・土曜日で喫煙者は家族サービスに忙しいのかガラガラでした。私はいつものように1番前のソファーでタバコに火をつけて、これからの人生をどうやって生きて行こうかと考えていました。今はまだどんなに長くても、人の話を悶々と聞いていられます。違うかな?って思えることにも、斜めに頷く事が出来ます。苛められても冗談だろうと思えるし、遅い時間でも目だけは開けていられます。でも・・・

 

それももう暫くかな。笑

 

そのうち自分の事しか話さなくなり。それは違う!!って必死で反論。何でもかんでもカンカンに腹を立て怒鳴っておいて、10時には大欠伸。頭と首と背中が同じ太さになり、お腹はその倍のポンポコリン。転ばないようにスリッパみたいな靴を履く。

 

がるぅ・・・

 

だから私。そうなったら海の近くに洒落た洋館でも建てて、泊まりもできるカフェバーでもしようかな〜なんてね。他よりちょっと高いけど静かで落ち着いててあそこは良いよ〜、海しかないから夜は早いけどみたいなね。そんなのが出来たら良いなぁ〜って、タバコの煙を見ながらボンヤリ考えていたんです。そしたら・・・後ろの方で聞き覚えのある咳払いが。

 

ムム?

 

その人は箱からタバコを取り出し火をつけて息を。

 

ムム??

 

その咳払い。その息遣い。いつも夜中にこのタバコ部屋で数時間を共にする、あの・・・いつもの若い男の人ではあるまいか?私は耳をダンボにして、背中越しの若い男性に意識を集中しました。間違いありません。ま、間違いありません。

 

ま、ま、間違いありません。笑

 

私は思い切って勇気を振り絞る事にしました。疾風のようにパッと後ろを振り返ってみる事にしました。振り返った一瞬でどんな顔なのか脳裏に焼き付ける事にしました。私はドキドキでした。で、

 

パッ。

 

オバさんでした。

はよ寝んかい!

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