銀座のトリル 03-3572-8228

1月 2019

銀座のトリル > 2019 (Page 7)
私・自宅にて

長い冬休みも残り2日となりました。気持ちの切り替えに丸1日掛かる私ですから、実質的なお休みは今日だけという事になります。月曜日からの営業に向け最後のお休みを心穏やかに過ごしたいと思います。

12月の初め、ふと思い立ち寒天を買ってきて何度かコーヒーゼリーや牛乳寒天やゼリー寄せを作りました。皆さんは突然子供の頃に食べた物を思い出して無性に食べたくなる事がありませんか?

私にとってのそれは寒天ゼリーなのです。

職業婦人だった母に代わりお台所を一手に引き受けていた祖母は新しいもの好きのチャレンジャーで、当時はまだ珍しかった夏野菜や魚介のゼリー寄せを作ってくれたりしました。

家族からは、「何これ?甘くも辛くもないな。」と不評でしたが。

そんな甘くも辛くもない寒天料理の中で、唯一、家族に大好評だったのは小豆のゼリーでした。

透明なゼリーの中に所々小豆が浮かんでいるだけのシンプルな物でしたが魚介のゼリー寄せの反動か、これが出てくると家族中大喜びでした。

そんなチャレンジャーがよく作ってくれたおやつの1つに牛乳寒天がありました。

今のようにおみかんなど入っていない真っ白い寒天でした。

当時の私は牛乳が全く飲めませんでした。

初めて牛を間近で見てから私は、あの者の中から出てきた物に身体が受け付けなくなってしまったのです。

そんな私の苦手を克服させる為に祖母は作ってみたと説明しました。「匂いもないし牛乳の味もしないよ。食べてごらん。甘くて美味しいよ。」って。

牛乳好きの姉が先に食べて、「本当だぁ。冷たくて甘くて美味しい〜。食べてごらん、牛乳の味がするからぁ。」

味しとるやないかい。

結局私は祖母が幾度となく作ってくれた牛乳寒天を祖母が生きている間に1度も食べませんでした。

私が初めて牛乳寒天を食べたのは、20歳になってからでした。

当時もやっぱり牛乳は苦手でしたが、ある日突然、無性に食べてみたくなったのです。

お婆ちゃんが何度も何度も私の為に作ってくれたのに、どうしてあんなに頑なに食べなかったのか。

牛乳が嫌いだからです。笑

いつか私がいなくなった時、娘は私の何を懐かしく思い出してくれるだろうかと最近よく考えます。

きっと娘は目撃した私の失敗談を面白おかしく思い出して笑うのでしょう。

色んなものを作って食べさせたのに、何を作っても同じ味だと言う味音痴の娘です。手料理は期待できません。

だけどそれでも良いから時々思い出して欲しいなぁ。

ありゃ?もしかして

私、もう直ぐ死ぬ?笑

ダメだダメだ、良い人は早く逝くっていうから。爆

自宅にて

今年のお正月我が家はテレビも見ずに夜な夜なギャンブル三昧でした。昨年は負けて落ち込む姿に大爆笑していただけでしたが、今年は一晩毎に総合得点を計算し、敗者は優勝者の命令に当日限定で従うというルールを設けました。皆んな必死でした。笑

昨年の私はどのゲームも結果は散々で、皆んなが笑ってくれたらそれで良いのなんてお笑い芸人みたいなことを言っていました。が、今年は別人、真剣でした。

闘魂❗️

ゲーム如きで人の命令に従うなんて絶対に嫌です。顔では笑っていましたが心の中はメラメラと燃えていました。私が考え得る全ての手法を使い必死で闘いました。それなのに初日は実力を発揮出来ないまま、朝方まで延々頑張ったのに最下位。私への罰ゲームは、『 今からお風呂掃除をして湯船を作ること。』お風呂掃除って、もうやりましたけど。え?今また??

夜中の3時ですけど?!笑

そして次の日も。

闘〜魂❗️❗️

人生ゲームで私は止まる先々で大成功。

定職に就き安定収入を得て、大きなビルを現金購入。

結婚して子宝にも恵まれ皆んなから何度もお祝い金を貰い、お宝も沢山ゲットしました。

それに比べ娘ときたら結婚もせず、やっと買った小さな家をあっさり火事で失った上、バナナの皮で滑って転びました。

アハあはあは。

私の前に積み上げられた大金を見て嬉しそうに、「ママ、大金持ちだねぇ。」って。

今は親子じゃないからね。

私は見事、優勝者になったのでした。

敗者に1つずつ命令出来ます。

ルールは金銭以外ですが、敗者は有無を言わずそれに従う義務があります。

皆んなは何を命令されるのか、ビクビクしながら私を見ていました。私が、「何も思い浮かばないわぁ。」と言うと皆んなは一瞬ホッとしたようでした。私はもう1度、「皆んなに命令するなんて、何も考えが浮かばないわ。」と言ってみました。

すると、「じゃ、日曜日までに考えて。」って。

はは〜ん、逃げるな小僧。

店内にて

新年明けましておめでとうございます。皆様、おすこやかに新春をお迎えのことと思います。都内はお天気に恵まれた気持ちの良い年明けになりました。今年は何か良いことが起こりそうな嬉しい予感がします。

お仕事納めの夜から慌てて自宅の大掃除を始め、大晦日には大混雑したスーパーの長い列に並び、帰宅後は山のような食材の整理とカット。

毎年やってくるこの憂鬱を人はどうやって乗り越えるのだろうかといつも気になっていました。それなのに喉元過ぎれば何とかで、毎年やっぱり同じ憂鬱を繰り返してきた私でした。

それ憂鬱を今回から大改革!

日持ちする食材やお酒類、洗剤などは全て12月初旬にネット購入。

週末利用でちびちび大掃除。

葉物野菜や鮮魚だけ直前に購入、調理別にカットしてジプロック。

大晦日はお飾りをドアーに掛けただけで、ゆっくりコーヒーを飲んで過ごしました。どうしてもっと早くこうしなかったのかな。

チコちゃんに叱られる。笑

心に余裕があるって良いですね。何を出しても嬉しそうな顔をして、「これ、美味しいわぁ。良い味ね。」って食べてくれる母がいて、キッチンに立ち続ける私を気遣い黙って手伝ってくれる娘がいて、私は心がほっこりして。

皆んなの喜ぶ顔が見たいから、明日も早起きして美味しいものを作ろうと思えたのでした。

夜、母を自宅に送り届けるため2人で歩いていたら、母がぼつりとこんなことを言いました。「あなたはいいねぇ、色んなことが出来るから。」「ん?色んなことって?」「色々だよ。皆んなが喜ぶこと。」「そうかなぁ、喜んで貰えてるかな?私は出来ることが少ないから。」「十分。皆んな嬉しそうな顔だったよ。役に立てて幸せだよ、羨ましいわ。」

そうかもしれない。

まだ何か出来る自分がいて、役に立ちたいと思える誰かが傍にいてくれる。

それが幸せというものかもしれません。

今年も頑張ります。

どうぞよろしくお願い致します。