銀座のトリル 03-3572-8228

銀トリ日記

銀座のトリル > 銀トリ日記

冬の寒風が身に染みる時季となりました。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は6日までの楽しい山籠りの後、昨日は新年第1回目の化学治療でした。

もう何十回と通ったいつもの病院なのに気持ちの持ち様なのか、お休みの間にどこかが本当に新しくなったのか、玄関や床やエスカレーターまでもがピリッと襟を正した様に見えました。

大きな正面玄関を入って右に曲がり機械式受付で再診表を取り出し、備え付けのファイルを取ろうとしたら、

あ、新品になってる。。笑

病院ってどうしてなのかな。

皆さん同じかな。

何故か緊張する。

血圧も高くなる。

主治医の野口先生に3週間ぶりにお会いしました。

先生はいつもと変わらず優しく私の顔を診て詳しく体調を聞き、採血の結果を見て、「大丈夫だね。今日は抗がん剤治療が出来るからね。」と仰った。

それから先生は先日受けた遺伝子検査の結果発表を始めたのだけれど、これがサッパリ私には理解出来ない。

ペーとかハーとか、なんじゃそれ?って感じ。

遺伝子検査をすると私に適した治療法が見つかるらしい。

遺伝子検査をすると治験に参加出来る事もあるらしい。

それが効くかどうかは別としてという様な事を言ってるんじゃないかなぁ〜先生は、と思う。

先生はいつも直ぐに私が、「あ、今理解出来なくなったな。」って察知する。

それからは付き添いの家族の方を向いて説明を始める。

私が理解出来るまで説明してたら先生はお爺ちゃんになり、私はもうこの世にいない。

先生はわかってる。

私もわかってる。

だから、

それでいいのだぁ〜。

難しい事はわかる人達に丸投げが1番。

選択は私を大切に思ってくれる人達に任せるのが1番。

特に弱っている時は。

今年も野口先生にお願いしてきました。

「先生、よく診て考えて1番良いと思う事を私に教えてね。先生が言ってくれた事を私は頑張るから。」

先生は、「そっか、じゃこれ飲んで。」と言って笑って私にぎっしり2枚の処方箋を手渡した。

了解!

先生で良かった、本当に。

今年も直向きに頑張ります。

明けましておめでとうございます。

うららかな新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。

今年も私の年越しは普段は出番のない大きな鍋で出汁を取りながら、紅白歌合戦からのゆく年くる年でした。

紅白は色々厳しい意見もあるみたいですが、皆さんの一生懸命さが伝わってきて感動して涙が出そうになります。

賑やかなホールから画面がガラッと変わって除夜の鐘や列を作る参拝者が映し出されるのも、いよいよ新しい年が来るんだなぁと思えて私は好きです。

新年は普段は中々出来ない手料理を振る舞って4日目辺りから都内脱出が我が家の定例なのですが、今年は抗がん剤治療が早々に予定されているので2日の朝には出発しました。

ここ数年は雪深い山の中です。

何度もゆっくり大きなお湯に浸かり、美味しいものを沢山頂いて癒されています。

家族の顔をじっくり見て安心して過ごしています。🤭

元旦には沢山の方からおめでとうや、「ママに励まされています。よく頑張っているね。」のお褒めのメールを頂きました。

闘病生活でお店に立てなかった時も私の不在を承知でたくさんの方がご来店下さったと、マスターから報せを受けています。

いつもありがとうございます。

本当にありがとうございます。

私は幸せ者です。

罹患して1年半が経ちました。

私には、「つらい時はつらいと言って甘えて良いんだよ。」と言ってくれる家族がいます。

何も言わなくても黙って毎晩お店に立ってくれるマスターがいます。

「ママ、大丈夫ですか?私がお店に行くので無理せずゆっくり休んで下さい。」と言ってくれるキャストがいます。

私は皆さんに守られ支えられ、生かされているんだと感じています。

だから私は何としても元気にならなければと思っています。

少しでも皆さんにご恩返しがしたいです。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

私の大切な人達に幸あれ。

いよいよ今年最後の1日になりました。

皆様、今年も大変お世話になりました。

ありがとうございました。

毎年この時期には時間は続いているのだし、今年は大掃除はいいかな〜と思うのです。

でもおせちはプロに任せて作らないし、何もしないでダラダラは罪悪感が半端なく、やっぱり夜な夜なモップ片手に脚立に乗ったり降りたり。

キッチンの床に仰向けになって寝転んで、カウンターの床に面した直角部分を拭いてみたり。

この時期にだけしか見えない汚れってあるんですよ〜。笑

体力的に数日かけて昨日やっとお掃除を済ませ、その後スーパーに買い出しに行って来ました。

もの凄い人でした。

買うものは年越し蕎麦とお雑煮の材料程度なのでパパっと選び、長い長いレジの行列の最後尾に並んだのですが・・・先頭さんがカード決済で手こずって進まない。

何度やり直してもダメみたい。

我慢我慢・・・

隣の列はスムーズに進んでいて、私達だけ待たされてる。

我慢我慢・・・

我慢・・・ならぬ。

隣の列に移動。笑

物凄く思い切って隣の列に変わったのに、なぜか前の人達も皆んな移動してきて私はまたまた最後尾。

オォ〜マイガッ!!😱

隣の列はカードが成功したみたい。

ありゃ、スムーズに流れ始めたよ。

やっぱりあっちだったか!

こういう時、チャチャっと上手くやる人いるよねぇ。

見ていると動きが速い。

ささっ、さささっ。

どうでも良いけど。

そんな人になりたいかというと違うけど。

ちょこっとその要領良さに注目してしまう。

ささっ、さささっ。😀

皆様は今年どんな1年でしたか?

師走に入ると私が必ずお客様にする質問です。

ある方が余り良くない年まわりだと知って、ずっと補佐役に徹していたよと仰いました。

いつも通りの毎日なのに、何をやっても上手くいかないと感じる年ってありますね。

それでも真摯に直向きに生きていれば、必ずそのうち良い事は起きるものです。

私は残念ながら今年もつらいと感じることの多い1年でした。

「身体がつらくて意欲が湧かない。」と嘆いていたら、それを見ていた家族が求人広告を出してくれました。

お店にはマスターや女の子がいてくれますが、もっと沢山雇って体調が良い夜だけ出勤すれば楽になるのではと考えてくれたみたいでした。

見ると売上とヘルプと売上兼ヘルプの3パターンの求人広告でした。

誰も顧客がいないヘルプから私はスタートし、売上になり、チーママになり、雇われママになり、オーナーママになりました。

その道のりは険しいものでしたが、当時にしては古臭い銀座のルールに固執せず義理と筋を通す大ママの側で私は沢山のことを学ばせてもらいました。

このママについて行きたいと思える人でした。

それでも不思議なルールに首を傾げることは日常で、私もいつかそれが普通になるのかと不安を感じていました。

その時からどんなにボロボロになって帰宅しても、不思議ルールをメモに執ることだけは忘れませんでした。

それが何があっても譲れない『銀座のトリル』のルールです。

私とお店の軸足です。

古き良き銀座は僅かですが今でも健在です。

歳を重ね、私は昔の銀座の常識を知る数少ないママになりました。

でも私は時代遅れのママには決してなりたくありません。

キャストには若く個性的で、そこにいてくれるだけで周りが明るくなるような人を求めています。

おかしな経験者より何も知らない未経験者、そう思っています。

それなのに私は間違ってしまいました。

面接で彼女に初めて会った瞬間に、「あ、この女性はダメな人だ。絶対にお店に入れてはいけない女性だ。」と直感しました。

勤めていた店舗を悪く言い、ぼったくられたとママを悪く言い、面接で応募に至った経緯を話す彼女の口からは負の言葉しか聞こえてきませんでした。

悪寒を感じながら私は、「沢山お客さんをお連れします。」という甘い言葉に欲をかき、彼女をあっさり招き入れてしまったのです。

今から思えば、僅かに残った銀座の知り合いママ経由でちゃんと調べるべきでした。

私の直感は大当たりでした。

彼女は入店直後から娘ほどの若いキャストの嘘の発言をでっち上げ、素人のキャストは私の席にはいらないと見下し、ルールを捻じ曲げ和を掻き回し始めました。

そして、「この店は私のポリシーと違います。私物とお給料を取りに行きます。」

え〜、、、

辞めてくれるの?

ありがとう🙌

あの〜、ずっと言いたくて言えなかったんだけどね。

あなたは毎月、売上最下位でした。

残念。😭

能ある鷹は爪を隠す。

出来るホステスは謙虚。

で、爪を隠す。

さて2025年が始まります。

私には強い味方が沢山います。

もう決して揺らぐことなく、初志貫徹で参ります。

皆様に安心してお過ごし頂ける様、スタッフ一同、今後も勤めて参ります。

皆様、どうぞ良い年をお迎え下さいませ。

お会い出来る日を楽しみに待っています。

夕方、出勤準備を済ませて外に出ると既に陽が沈みかけていて、明らかに昨夜より肌に当たる風が爽やかになっていました。

私はジメジメ暑い夏が苦手です。

だけどよくよく考えたら夏がやっと終わってくれて過ごしやすくなった事が嬉しいだけで、秋も大して好きではありませんでした。

皆様お元気ですか。

先週、娘が愛犬チェルちゃんと一緒に2泊で我が家に泊まりに来てくれました。

娘が都内を脱出してどのくらい経ったでしょうか。

お店が終わって深夜に帰宅するとリビングにYogiboやマットレスやクッションや、洗濯して圧縮保管しておいた毛布を使ってチェルの為の安全お散歩エリア兼ベッドルームが作成してありました。

エリア内には何故か娘の寝場所も作ってありました。笑

チェルちゃん、18歳💕✨✨

視力や筋力の衰えは多少あるものの頭もしっかり食欲もばっちり、良い歳の取り方をしてくれています。

いつでもどんな時でもマイペースで我関せずの姿勢に長寿の秘訣を見る様です。

穏やかに緩やかにゆっくり時間が過ぎていきます様にと、安心しきった寝顔を見ながら心から願った私なのでした。

いつも来る度に引き出しやロッカーに欲しい物を見つけては、「これ貰っても良い?」と来た時の倍以上の荷物を抱えて帰っていく娘ですが、物欲が満たされたのか収納スペースが満タンなのか今回はどこも開けませんでした。

その代わりに娘は私の様子について一通り質問した後は、ずっと自分の話をしていました。

職場の同僚にしっかり者の若い女の子がいて、どうやら娘はその子がツボみたいでした。

都内と今の暮らしの違いについて熱く語った後、都内での毎日がどれほど窮屈だったかを話して聞かせました。

チェルを連れて海岸をお散歩したり休日にお洒落な近所のカフェに行った話など、自然体でいられる幸せと充実した生活ぶりを話してくれました。

私は楽しそうな娘の様子にホッとしたり、少し寂しさを感じたり。

いつの間にか私もチェルエリアに寝転び、気づけば明け方近くになっていました。

娘は口数が少ない子供でした。

いつも私の隣で黙って話を聞いていて、「大人しいね、ちゃんと大人の話が終わるまで待てるのね。」と皆さんに褒めてもらっていました。

ところがどっこい、今でも口数は少ないですが家族や心を許せる人にはズバッとストレートに思った事を発言します。

さっきまで黙っていたのに帰宅した途端、「さっきのおばちゃんは上手にあんな風に言ってたけど本心はこうだと思うよ!」とか言ってきて、「はぁ?そんなこと思ってたの?疑ってたの?そんな悪い人じゃないよ。」って大爆笑。

「え?!そこまで言う?」という事もよくある事で、見た目と違って意外とナイーブな私は娘のストレート発言に涙が出そうになる時もあるのです。

娘の中にオブラートは存在しません。

鬼です。👹

久し振りの娘との時間はあっという間でした。

帰る日に娘が今1番当たる占いらしいよと言って無料性格判断をしてくれました。

自分の心に正直に、あなたはこういう人ですか?という質問にそうかそうじゃないかを7段階のレベルで答えていくのですが、私は自分の事が1番わからないのに当たるわけないと信じていませんでした。

結果、私は自分が誠実な人間であることに誇りを感じ何かにコミットしたら最後までやり遂げる、そして建前ではなく本音を語る管理者タイプ。

大当たり!笑

娘はすべてのことを疑う建築家タイプ。

多くの性格タイプは他人の専門知識や社会通念を自分の人生の道しるべとし現状を受け入れる傾向がありますが、常に懐疑的な建築家は自分で色々なことを理解・発見することを好みます。

物事を改善させるためには、規則を破ったり人から非難されたりすることもいとわない傾向があります。

それどころか、そういうことが楽しいと感じるのです。

わぁ・・・

引く〜。😅

皆様もどーぞ。

//www.16personalities.com/ja/%E6%80%A7%E6%A0%BC%E8%A8%BA%E6%96%AD%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88

厳しい残暑が続き、もう暫くは熱中症アラートの文字を目にすることになりそうです。

皆様、お変わりございませんか。

今年の夏休みは秋田、青森、岩手、福島へと旅をしてきました。

以前の東北旅行は海側をぐるりと巡ったので今回は内陸部を中心にゆっくり移動しながら大自然を楽しんできました。

私は毎朝の飲む抗がん剤と3週間に1度の化学治療を続けていて少し副作用がある為、血圧計や医薬品をどっさりキャリーに詰め込んでの出発となりました。

旅は良いです。

日常が日常化し過ぎて不思議がる事さえ難しいから、そこから少し離れて部外者的視線で自分を見て微調整するという意味で、私にとって旅の役割はとても大きく重要だと感じています。

立ち寄った道の駅の食堂で一生懸命にネギを切るお婆さんや丁寧にりんごジャムについて説明してくれた店員さんやどっしりと構えた山々や静かな湖畔に沈む太陽、いつもと違う風景がつい早足で歩きたがる私に、『ゆっくり落ち着いて歩く様に。』と教えてくれます。

深夜の誰もいない露天風呂で星空を見上げていたら、“なる様にしかならないんだから自然に任せよう。”と思えてきて心が安らぎました。

東北地方ありがとう、また会いに行きます。🤭

2度の手術を終えて新しい抗がん剤治療が始まり副作用も思ったほど辛くなかったので、念願の職場復帰を果たしました。

4月下旬の事でした。

週1から始め、ご予約を頂いた夜だけ出勤、それから徐々に出勤日数を増やしていき最近はほぼ毎晩お店に出ています。

早くも疲れが見えてきました。笑

1年振りにお会いした皆さんに、「ママ、おめでとう。良かった。」と言って頂きいつも泣きそうになって崩れ落ちそうになっています。

お会いしたかった皆さんが目の前にいる安堵と絶望や不安や痛みに耐え続けた1年間が一瞬で蘇り、言葉に出来ない感情が込み上げてくるのです。

来る日も来る日もベッドに横になり落ちる点滴を黙って見上げながら、何度お店に立つ自分を夢見たことでしょうか。

罹患して初めて私は1人なんだと実感しました。

1人だと知ったからこそ、支えてくれる家族や皆さんの温かい励ましの有り難みに気づけました。

私は弱虫だからこんな怪物に1人ではとても挑めません。

突然コロナの渦に巻き込まれ早々に休業を決めやっとの思いで営業を再開した直後の癌の告知、あの日から長い時間が経ちました。

気づけばお店はしぶとく残り、なぜか私は今も生かされています。

苦しい数年間でしたが私はそれを辛そうに話し続けたくありません。

私が経験した全ては私にとって大切な一瞬一瞬の積み重ねで誰のものでもないと思うからです。

残念ですが癌とは今後も長い付き合いになりそうで、決して体調の良い日ばかりではありません。

それでもどうせ生きるなら楽しい事を見つけてケラケラ笑って過ごしたいものだと思います。

ヘルプ〜!!と訴えたら、トリルや私を助けてくれる女の子達がたくさん集まってくれました。

皆んな若くて明るくてサバサバしていて個性豊かで、キラキラ✨✨しています。

私はそんな頼もしい皆んなの力を借りて肩の力を抜きいつも通り正直に、ケ・セラ・セラと・・・

皆さんをいつも待っています。

どうぞ会いに来て下さい。

お出掛けは陽が沈んでから。。。