銀座のトリル 03-3572-8228

8月 2024

厳しい残暑が続き、もう暫くは熱中症アラートの文字を目にすることになりそうです。

皆様、お変わりございませんか。

今年の夏休みは秋田、青森、岩手、福島へと旅をしてきました。

以前の東北旅行は海側をぐるりと巡ったので今回は内陸部を中心にゆっくり移動しながら大自然を楽しんできました。

私は毎朝の飲む抗がん剤と3週間に1度の化学治療を続けていて少し副作用がある為、血圧計や医薬品をどっさりキャリーに詰め込んでの出発となりました。

旅は良いです。

日常が日常化し過ぎて不思議がる事さえ難しいから、そこから少し離れて部外者的視線で自分を見て微調整するという意味で、私にとって旅の役割はとても大きく重要だと感じています。

立ち寄った道の駅の食堂で一生懸命にネギを切るお婆さんや丁寧にりんごジャムについて説明してくれた店員さんやどっしりと構えた山々や静かな湖畔に沈む太陽、いつもと違う風景がつい早足で歩きたがる私に、『ゆっくり落ち着いて歩く様に。』と教えてくれます。

深夜の誰もいない露天風呂で星空を見上げていたら、“なる様にしかならないんだから自然に任せよう。”と思えてきて心が安らぎました。

東北地方ありがとう、また会いに行きます。🤭

2度の手術を終えて新しい抗がん剤治療が始まり副作用も思ったほど辛くなかったので、念願の職場復帰を果たしました。

4月下旬の事でした。

週1から始め、ご予約を頂いた夜だけ出勤、それから徐々に出勤日数を増やしていき最近はほぼ毎晩お店に出ています。

早くも疲れが見えてきました。笑

1年振りにお会いした皆さんに、「ママ、おめでとう。良かった。」と言って頂きいつも泣きそうになって崩れ落ちそうになっています。

お会いしたかった皆さんが目の前にいる安堵と絶望や不安や痛みに耐え続けた1年間が一瞬で蘇り、言葉に出来ない感情が込み上げてくるのです。

来る日も来る日もベッドに横になり落ちる点滴を黙って見上げながら、何度お店に立つ自分を夢見たことでしょうか。

罹患して初めて私は1人なんだと実感しました。

1人だと知ったからこそ、支えてくれる家族や皆さんの温かい励ましの有り難みに気づけました。

私は弱虫だからこんな怪物に1人ではとても挑めません。

突然コロナの渦に巻き込まれ早々に休業を決めやっとの思いで営業を再開した直後の癌の告知、あの日から長い時間が経ちました。

気づけばお店はしぶとく残り、なぜか私は今も生かされています。

苦しい数年間でしたが私はそれを辛そうに話し続けたくありません。

私が経験した全ては私にとって大切な一瞬一瞬の積み重ねで誰のものでもないと思うからです。

残念ですが癌とは今後も長い付き合いになりそうで、決して体調の良い日ばかりではありません。

それでもどうせ生きるなら楽しい事を見つけてケラケラ笑って過ごしたいものだと思います。

ヘルプ〜!!と訴えたら、トリルや私を助けてくれる女の子達がたくさん集まってくれました。

皆んな若くて明るくてサバサバしていて個性豊かで、キラキラ✨✨しています。

私はそんな頼もしい皆んなの力を借りて肩の力を抜きいつも通り正直に、ケ・セラ・セラと・・・

皆さんをいつも待っています。

どうぞ会いに来て下さい。

お出掛けは陽が沈んでから。。。