長くなります。

お正月気分がようやく薄れ、またいつもの毎日が戻ってまいりました。
お天気の専門家によると・・・
『日本の平均気温は2年連続でこれまでにない高温記録になっています。
年末から寒さが続き非常に寒く感じますが、これで平年並みです。
地球温暖化が進むと夏は始まりが早くなって終わりが遅くなって夏が一番長くなります。
春は終わりが早まりますが始まりが終わり以上に早まりますので、夏に次いで長くなります。 』
って何のこと?笑
皆様、お変わりございませんか。
昨年の12月に銀座のトリルは創業16年目を迎えました。
これもひとえにご来店いただきました皆様の支えがあったからこそと深く感謝しております。
ありがとうございます。
今後もスタッフ一同、心をこめておもてなしをさせて頂きますので変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
先日マスターに、「マスターに初めて会ってからもう15年になるのね。」と話しかけました。
15年も毎日の様に顔を合わせているのに相変わらずマスターは無口で、「そうですね。」と一言。
「あの頃生まれた子供が中学生よ。」
「そうですね。」
「初めて会ったのは駅前のカフェだったよね。覚えてる?」
「そうですね。」
「マスター、チェックのシャツを着てたよね。よく覚えてるわぁ。」
「そうですね。」
「長くなったね。」
人様にご迷惑をお掛けする様な事になったらその時は綺麗さっぱり辞めれば良いと腹を括り、看板を背負ったあの日から15年が経ちました。
オープンの数日前にお隣のクラブに菓子箱を持って開店のご挨拶に伺うと、何処の馬の骨だと軽くあしらわれました。笑
開店して2年後に初めてお隣のマスターに背中越しに、「おはようございます。」と声を掛けてもらった日の感激は忘れられません。
どれ程、「銀座はあなたと同じくらい長いかもしれないです!」と言いたかった事か。
オープンしてはあっという間に閉店するお店を明日は我が身と見続けてきました。
背中越しに挨拶をして下さったマスターのお店も今はもうありません。
生き馬の目を抜く銀座で私に出来ることは、
誰とも競わず自分を誤魔化さず、お客様と誠実に向き合う事だけでした。
お客様が笑顔で過ごして下さり笑ってお帰りになったかどうか、それだけが私の行いの答えだと思ってきました。
それでも毎日狭い世界の中にいて不規則に生きていると、時々、自分自身がわからなくなります。
もしかしたら私は自分本位で私が1番なりたくない人間になり下がっているのではと不安になるのです。
そんな時、私は私の親族や友人やスタッフやお客様を思い出します。
私の周りの人はどんな人達だろうかと・・・。
そして私はホッと胸を撫で下ろすのです。
今後も皆様に、「どうしているだろう。ちょっと顔でも見に寄ってみようか。」と心配していただける様にコツコツと精進して参ります。
お会い出来なくても、いつもそばにいて下さっていると感じています。
寒い日が続きます。
どうぞお気をつけてお過ごしくださいませ。