明けましておめでとうございます。皆様お健やかに新年をお迎えのことと思います。今年もしっかり地に足をつけ、こつこつと努力して参ります。どうぞよろしくお願い致します。
私は念願が叶い、三が日は伊豆の温泉旅館でした。昔、高齢のお客様が、「一人になってからずっと年末年始は伊豆の温泉旅館なんだよ。あれはね、本当に良いよ。ママも行ってみると良いよ。」と仰っていました。でも当時の私はまだ若く、温泉良いよの意味が全くわかりませんでした。温泉も旅館も箱根も伊東も熱海も湯河原も全く何が良いのやら。でもここ数年・・・
行きたい。笑
何十年もお正月はずっとキッチンに立っていました。美味しいと喜んでもらいたくて、その顔が見たい一心で、それが当たり前で。。つらいと思った事は一度もありませんでした。でも・・・
行きたい。笑
テーブルに乗りきらない位のお正月特別会席は見た目も味も見事でした。大浴場が二ヶ所と七ヶ所の貸し切り露天風呂と部屋にも露天風呂が付いていていつでも利用出来ました。お部屋は1階に大きな和室と2階が洋室で眺めも最高でした。上げ膳据え膳の至れり尽くせりで、
余はとっても満足じゃ。
私のお部屋の担当は母と同じくらいの高齢の女性でした。早朝に朝食の配膳をしながら、「今日はどちらにお出掛けですか?お天気で良かったです。」と声を掛けて下さいました。出掛ける準備をしていたら隣のお部屋からその方の声が聞こえてきて、どうやらお掃除の方に浴衣のサイズ変更を指示しているようでした。出掛ける時はロビーでお見送り、帰るとまたロビーでお出迎え。直ぐに夕食の配膳に取り掛かり、「どちらにお出掛けでしたか?」「明日のお出掛けまでゆっくり寛いで下さいませ。」と優しい声掛けを忘れない。
私はその方ばかり目で追うようになっていました。いつ眠ってるのかな?睡眠時間はどのくらいなんだろう。ここのお湯に浸かったことはあるのかな。本当に本当に、
働き者。
いよいよ旅館を後にする時が来て、お見送りに来て下さったその方に、「大変お世話になりました。大丈夫ですか、お疲れではありませんか。」と聞いたら、「丈夫だけが取り柄ですから。」って笑って、「ありがとうございました。娘が会いに来てくれたみたいでした。」って言って・・・
私はまだまだですね。
頑張るしかないですね。
お仕事頑張って、また会いに行かないと。