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銀トリ日記

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娘・自宅にて

皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。激しい暑さの毎日です。どうぞご無理をなさいませんよう、ごゆっくりお過ごし下さいませ。

昨夜は東京湾の花火でした。このお仕事を始めてから私は花火には全く縁のない生活を送ってきました。ゆっくりと花火を楽しんだのは、娘が小学校低学年の頃だったような気がします。

昨年の夏、娘が「うちから8箇所の花火が見えたよ。」って嬉しそうに言うのを朦朧とした頭で、「ふぅ〜ん。」笑

でも今年はお店を休んででも絶対に花火を見ようと決めていました。姉が死んでから父は体調を崩すことが多くなり気になっていたところに、「お父さんがうちには娘が何人いた?と聞いてきた、様子がおかしい。」と母から連絡を受けていて、私は花火見物をしながら父を観察しようと考えていたのです。

昔、母が縫ってくれた揃いの浴衣を着て、父に連れられ姉と3人で行った花火大会。

夜空には大輪の花が咲いているというのに私は露店ばかり見ていて、父に、「今の見た?そっち見てないでちゃんと上を見なさい。」と何度注意されて綿飴やオモチャの指輪が気になって。

「もうすぐ終わっちゃうよ。花火、見たの?」

今夜は私の代わりに娘が浴衣を着てくれました。

父は、「菜々、綺麗だねぇ。よく似合うね。」と嬉しそうに目を細め、夜空の花を見上げて、「凄く綺麗だねぇ。」って喜んで。

「ここはどこかな?もう帰ろう。」って。

お父さん・・・

たった今、花火が始まったばかりよ。

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マスター・店内にて

毎日暑いですね。何か食べてから出勤しようとCOREビル辺りをフラつきましたが、あまりの暑さに頭がフラついてきたので食べ物は諦めました。

不規則な私達は、「マスター、 今日、何か食べたっけ?」「

「いぇ、まだ何も。」

げ!という事が度々起こり、2人でよく食べに出かけるのですが、外食って飽きるんですよね。食べ物には本当苦労しています。

先日も夕食が深夜2時になってしまいました。

「冷蔵庫に牛タンがあるんで自分はナポリタン作って食べます。」ってマスターが。

「え?今から作るの?」「はぃ、炒めたら直ぐなんで。」「そう?じゃ私はコンビニでお弁当でも買ってくるわね。」

コンビニから帰るとマスターが出来上がったナポリタンをお皿に移していました。

「玉ネギとししとうがあったんでそれも一緒に炒めてみました。美味しそうですわ〜。」

「ししとう入れたの?ナポリタンに?」

「 ナポリとタンでこれがほんまのナポリタンですわ。」

は?

「たんとナポリタンは合わないですわ。」

たんとナポリは合うけどね。笑

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江ノ島にて

マスターがお父様のご葬儀を終えトリルに帰ってきてくれました。

ご心配やお悔やみを下さった皆様に、私からもお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

久しぶりに見るマスターは喪主として立派にお父様をお見送り出来たのでしょう、とてもホッとしている様です。あるサイトにマスターが亡きお父様への思いをアップしていて、その文章を読ませてもらいました。

温かく思いやりに溢れた言葉に、私は涙が溢れそうになりました。

実は私は実姉を2年前に亡くしています。

本人も残された義兄もまだ若く、姉の2人の子供達は当時はまだ学生でした。

姉の入院生活は痛みと絶望しかなく、掛ける言葉も見つからず私まで参ってしまいました。

自分より家族が最優先だった姉はどれほど無念だっただろうかと、逝ってしまってから私はそればかり考えて姉が可哀想で。

マスターの文章を読ませてもらい、それは姉に対してあまりにも失礼だったと反省しました。来る日も来る日も激痛に耐え乍ら、最後まで生への希望を失うことなく見事に人生を全うした姉に私は心から敬意を払うべきでした。

よく頑張ったね、偉かったよ。
後は任せてと声を掛けるべきでした。

人って何かを失って初めてその大切さに気づくって言うけれど、本当なんですね。

私・娘・店内にで

マスターのご身内にご不幸があり、突然マスターが帰省してしまいました。少し前にそうなるかもしれないとマスターから聞いていて、私はちゃんと心構えをしていたはずでした。それなのにいざ出勤となると一気に不安になってしまって。真剣な顔でパソコンをしている娘に、

「 ね、一緒に行ってくれない?」笑

娘は、「 私、旅に出ようと思うの。」って。

は?笑

「 なんで?どこに?」

娘は画面に目をやり、「それを今、探してるところ。」

私はバタバタと出勤準備をしてタクシーに飛び乗りました。真っ暗な店内に入り手探りで照明を点けクーラーのスイッチを入れて、まだ暑い店内を汗だくでお掃除。チャームの調理を始めたら・・・

コンコン。

ドアーをノックする人が。咄嗟に時計を見たら開店時間の1時間前。

え〜。笑

ピタッと止まりし〜ずかにしていたら、「ママ、あたし!」ってドアーの向こうで娘の声が。

開けるとスッピンに黒縁メガネで髪の毛ピンピンの娘がキャリーバック持って立ってた。

旅に出る前に寄ってみた。旅はここからスタートする。」

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ちぇる・自宅にて

私の選んだこのお仕事は深夜に帰宅したり日が昇ってから帰宅したり、お休みの日も急に出かけたりと超不規則です。

娘が大学に進学を機に私達は同居を始めたのですが、完全に擦れ違いの生活でした。娘はそれがとても寂しかったようで、「私、ワンちゃんが欲しい。」って言い出しました。

娘の寂しい気持ちはよく解りましたが、私は幼い頃から動物が苦手でした。「生き物を飼うって大変なのよ。途中で投げ出したりできないのよ。直ぐに死んじゃうかもだよ?どこにも出かけられなくなるのよ。毛も生えてるよ。」笑

私は必死で反対しましたが、娘は私が買うんだからと言って譲りませんでした。寂しそうな顔をして訴えるので、私は仕方なく許可を出したのでした。

週末、娘とペットショップに行きました。

まだ私は、「ね、お部屋でオシッコしたらどうするの?お散歩は勝手に行ってくれないよね?わぁ、どの子もイマイチ、毛だらけねぇ〜。」って文句ばっかり。笑

その様子を遠巻きに見ていた店員さんが、まだ店頭には出せないのですがと連れてきたワンちゃんを見た瞬間、あの必死の抵抗は何処へやら。。。

私はその愛らしさに完全に心をを奪われてしまったのです。

それが愛犬ちぇるとの出会いです。『チェルシー』は私が命名しました。そんなちぇるも今年で6歳になりました。とても甘え上手でツンデレで、ちぇるには良いお勉強をさせて貰っています。笑

標準体重をオーバーしてしまい、現在切なくダイエット中です。

ちぇるは気分で態度を変える娘がウザいみたいで、娘の所にはあまり行きません。

わかるぅ、ウザいよね〜。笑