高級ってなんだ?

高級ってなんだ?

また台風が各地に大きな災害をもたらして去って行きました。福島には夏休みにお邪魔しました。千葉は週末ドライブに度々行く私には身近な場所、とても残念で心が痛いです。雨はもう懲りました。皆様、お元気でしょうか。

12月に銀座のトリルは開店10周年を迎えます。そこで少しだけ店内のインテリアを変えてみました。オープン前、私の頭の中にはこんな雰囲気のお店をしたいという理想がありました。でも賃貸物件には厳しい制約があり、資金にも限度がありました。大きな傘の下で胡座をかいていた雇われママの私が、たった1人で漕ぎ出した泥船です、例え資金に余裕があったとしても投入する度胸など当時の私にはありませんでした。あっという間に私の理想は、あっさり跡形もなく消えました。

あの時から・・・もう9年です。

先日、私は1人で開店前のソファに座り、黙って店内を見渡していました。そしてある事に気づきました。トリルはまるで私の自宅と姉妹のよう。

ふと昔、夜の銀座に勤め始めた頃のことを思い出しました。初めて勤めたお店にあるものは全てが高価で、新人の私はお客様がグラスを持つ度に冷や冷やしていました。そんな私を知ってか知らずか、ある年配のお客様がこっそり仰いました。「 こういうお店はね、ママの自宅に招かれているような雰囲気じゃなきゃいけないんだよ。ママのカラーと一致しないとだめなんだ。ここのママは相当高級なのかな?それとも高級好きなのかな。」

私にはその言葉の意味が全く理解できませんでした。今でもよくわかりません。こういうお店の意味もママのカラーの意味も、高級も高級好きも。物は物でしかないから。ただ私は私の好きな物しか置かないから、それが好きだと言って下さる方が沢山いると嬉しいな。「 家に帰ってきたみたいだ。」とか、「 ここは なんか落ち着くね。」とか、「 ここで飲んでると眠くなるよ。」とか言って下さると嬉しい。同じ場所で同じ時間を一緒に過ごせる事が嬉しい、ただそれだけ。

よく9年もやってきたものです。

皆様、いつもいつもありがとうございます。

もっと頑張ります。皆様の応援を支えに、マスターと娘の力を借りて。