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銀トリ日記

あれから・・・あの津波の日から6年が経ったそうです。数寄屋橋交差点のソニービルの壁面に、大きな防災広告が掲げられたのは数日前の深夜の事でした。目にされた方も多いと思います。あの日の津波は16、7mだったのだそうです。広告にはその位置に赤い印が付けられていました。意味のある広告だとわかっていても私には衝撃的過ぎて、一瞬チラ見した後はもう2度と見る事が出来なくなってしまいました。私の親族は誰も被害を受けていないのにこんなに心が痛いのですから、被害に遭われた方はどれ程辛い思いをされただろうかと思います。そしてご家族を亡くされた方々は今でも苦しんでいらっしゃると聞きます。それなのに、

 

ごめんなさい。

 

広告を見るまで、私はあの日の出来事をすっかり忘れてしまっていました。

 

ごめんなさい。

 

大切なご家族を亡くされた方々に改めて、心からお悔やみを申し上げます。今尚、辛い思いをされている方々に、せめてあの日を忘れる一瞬が少しでも多く訪れます様にとお祈り致します。

爪に力を入れざるを得ない状況になり、大切な長い爪が3本もポキポキ折れてしまった。こんなじゃお仕事にならないと、慌てて行きつけのお店に電話をしたら担当のお姉さんが長期休暇だっていう。困っていたら、銀座に同じ会社の支店があるから電話してそちらの店長に担当する様に伝えて下さるとの事。ちゃんとお願いしておきましたよと折り返しお電話を頂いて、安心して先日行って来た。今日はそちらでのお話。

 

そちらには予約時間の10分前に着いた。お店には2人の若いスタッフがいて予約時間と名前を言い簡単に事情を説明すると、「  今日は店長は休みなんですよ〜。」って。

 

はぁ〜?

 

慌てる様子もなく、「  どうしますか?」って聞かれた。それ私に聞く?そこで帰れば良かったって思う。今はそう思う。でも若い2人の特に若い方が、「  私でも良ければやりますけど〜。」って言ってくれたので、少し不安になりながらでもお願いする事にした。予約は3時から5時半まで。絶対に5時半までって予約時にお願いしてた。お席に案内された時も、念の為5時半までに仕上げて下さいと伝えた。施術が始まって直ぐに、「  どのデザインにするか決めて下さい。」って見本を見せられ、決めて伝えるとわかりましたって言った。それがいつまで経っても作業が一向に進まない。ネイル歴の長い私にはわかる、彼女は実務経験がゼロに等しい。私はとってもとっても不安になってきて、「  5時半に間に合いますか?大丈夫ですか?」って聞いた。彼女は、「  大丈夫ですよ〜。」って自信満々に答えた。

 

すぐ隣のテーブルには彼女より少し年上のスタッフがお客さんの施術中だった。私達の会話は聞こえているはずなのに、チラリともこちらを見ない。先輩スタッフとして心配しないのかなと不思議に思いながら、とってもとってもとっても不安になりながら、何とか予定時間までに終わる様に願うしかない私だった。新人さんを受け入れるお客さんもいないと、なんて寛容になるよう自分に言い聞かせたりした。でもネイル歴の長い私にはわかる、作業はベテランの半分も進んでいない。私はもう一度質問した。「  仕上がりますか?5時半までに。」

 

「  大丈夫ですよ〜。」

 

そして・・・完成には程遠い工程の途中で彼女は言った。「  5時半です。今日はここまでなんで。どこかで来れる日がありますか?」

 

・・・・日本が危ない。


先日、娘と母のアルバムを整理した。分厚く重い昔のアルバムを何冊も棚の奥に積み上げていて、これでは母が見たい時に取り出せないとずっと気になっていた。今時の軽いフォトブックを買って来て、母が喜びそうな写真を選んで差し替えた。母の病気はもう治らないけれど、親しい人達との思い出をたどることで少しでも進行が緩やかになってくれたらとの期待もあった。母に場所や写っている人を確認しなければならず、私と娘も実家や裏庭やよく遊んだ公園の風景を懐かしみ歓声をあげるから時間ばかりかかって大変な作業だった。

 

出来上がった今時のアルバムを母に手渡し反応を窺ってみた。その日の母はそこに写っている半分の人に覚えがなさそうだった。それがそんな事のあった翌日から母は私の顔を見る度に、神戸在住の2人の弟を自宅に招待したいと言い始めた。「  ベッドは私の分しかないけど姉弟だから床にお布団敷いてゴロ寝で良いんだから。」って。「  もう長いこと弟に会ってないから会って話がしたいわ。来るように言ってくれない?」って何度も何度も。もう少し暖かくなってきたら来てもらおうねって言い聞かせても、首を縦に振ってくれない。これはもう私が連れて行くしかないのかなと思っていたところに、神戸で日帰りのお仕事があるから一緒に連れて行こうかと親戚が申し出てくれた。

 

助かった!笑

 

早く知らせるとその事ばかり言い始め質問責めに合ってこちらの頭が壊れるので、母には当日の朝まで内緒にして周りで段取りをする事にした。母は少しだけ壊れかけた頭の持ち主だけれど、私よりも健康でおトイレの心配も全くない。ただ・・・最近は私の家に来てまだ10分も経っていないっていうのに、「  迷惑になるから帰るね。」って帰り支度を始める。引き止めて座らせてを数十回も繰り返し、疲れ果て諦め連れて来たばかりの母をまた送って行く。溜息しか出ない。母は叔父にも同じ事をするだろうと、私はそこが心配なんだと叔父に話した。叔父は大笑いして、「  お姉ちゃん、やるやんか!」って言って、「  心配せんといて。俺ら姉弟なんやから。」

 

叔父へのお土産は何が良いかと考えながら、私も姉の好きだったお菓子のお土産を持って・・・

 

会いに行けたら・・・なんて。

「  ママも趣味があれば良いのにね。」って娘が言った。お仕事と週末は母の用と家事で手一杯になってしまう私を、娘は傍でしっかり見ていてくれる。

 

私には趣味なんてものはない。娘に言われて思い返してみたけれど、これまでの私の人生の中に趣味と言えるものはなかったような気がする。学生時代のスポーツは学業以上に苦しいものだった。子育てが一段落して見つけた趣味は家事を放棄するほど熱中し過ぎて自ら断念した。何かを始めると他の何も見えなくなってしまう私のような人間は、趣味を持ってはいけないのだとその時自覚した。

 

週末のお昼過ぎ、食料を買い込み母の家を訪ねた。母はパジャマ姿で玄関まで出てきて、「  いらっしゃい。」って嬉しそうに出迎えてくれた。今か今かと待っていてくれたようだった。全室異常がないことを確認し母に座ってパンを食べるよう指示して、寝室のクローゼットを開けてみる。右から春物のブラウス類、長袖Tシャツ、ジャケット。次の扉を開けると夏物のニット類、Tシャツ、ジャケット、スカートとパンツ、秋物冬物へと同様に続きコート類、最後の扉の中には式服一式。母が迷わず時期の物を着られるようにと季節別色別に私が整理している。母はもうその日身に付ける物の判断は出来ない、何もわかっていないと知っていながら。着替えさせようとブラウスを選んでいたら、前日浴室に干しておいた母の靴下が間に吊ってあった。不思議に思い隣を見たら、そこにも浴室の下着が。その隣の扉の中にはタオルケット、隣にはハンドタオル・・・

 

整理した?笑

 

そうなんだね、お母さん。お母さんも私がやっている事を傍で見ていてくれてるんだね。趣味なんて何もなくても良いかな。そんな事、今の私にはどうでもいい。明日もまた整理しよう。

 

趣味はお婆ちゃんで良い。

 

日が長くなってきました。春一番も吹いて、暖かい春はもう目の前ですね。皆様いかがお過ごしですか。

 

何年か前までトリルは私と娘だけでした。娘にはお昼間のお仕事があり本職が忙しい日はトリルには来ませんでしたから、私1人という夜も度々ありました。いくらこの世界が長い私でも、深夜近くに酔った新客様がお一人で入っていらっしゃるとドキドキが止まりませんでした。ある日、楽しくお話している最中にいきなりパッと立ち上がられた時があって、押し倒されるのかと身構えたくらいです。まさか〜、こんなオバさんに絶対そんな事はしないとは・・・言えません。 

 

皆さん酔ってますから。笑

 

そういう不安はマスターが来てくれるようになってからすっかりなくなっていました。マスターは自分は武道の有段者だと、初対面の私に言いました。僕は怒ったら物凄く怖いんだって、そんなことも言いました。私はその言葉を信じ背中越しにマスターの存在を感じ安心して、初対面のヘベレケのお客様にも恐怖心を持たずに笑顔で接客出来るようになっていました。

 

ですが、このマスター。そんな事で?って思うほど小ちゃな小ちゃな事で直ぐにお腹が痛くなります。おトイレ目掛けて一目散に飛んで行くんです。日比谷公園からの帰り帝国ホテルのおトイレに飛んで行った事もあるし、スーパーでお買い物中にも遠くまで飛んで行きましたし、先日なんかは並木通りからわざわざ三越まで飛んで行きました。 私はマスターがしょうもない事でお腹が痛くなって飛んで行くのを何十回も見てきました。青い顔をして苦しそうに、「  ちょっと離れても良いですか?」って言う時は飛んで行きたい時です。身体を捩りながらあっという間に姿が見えなくなります。はっきり言って幻滅です。笑

 

武道の有段者って言ってたけど・・・本当でしょうか。あんなに飛んで行くばっかりしてて試験とか受けられたとは到底思えません。怒ると物凄く怖いって言ったって、マスターが自分で言っただけで一度も怒った姿を見た事はありません。正直、最近とっても不安です。いざという時、振り向いたらもう飛んだ後で、

 

いないんじゃないかと。爆